従業員へのランチや夕食の提供など、食事支給を福利厚生として導入している会社は多いと思います。この食事支給に関して、2026年(令和8年)4月1日から税務上の取り扱いが変わります。人事・労務担当者の方はぜひ確認しておいてください。

■ そもそも「食事支給の非課税ルール」とは?

会社が役員や従業員に食事を支給した場合、その経済的利益は原則として給与として課税されます。ただし、一定の条件を満たせば「経済的利益なし」として課税されない、いわゆる非課税扱いとなります。この条件がまさに今回の改正ポイントです。

■ 非課税となる2つの条件(改正後)

  • 従業員が食事代の50%以上を自己負担していること
  • 会社の負担額(食事の評価額から従業員の自己負担額を差し引いた残額)が月額7,500円以下であること

【ポイント】改正前は月額上限が3,500円でしたが、改正後は7,500円へと大幅に引き上げられます。この上限額の変更が今回の改正の核心です。

■ 改正前後の比較

  • 改正前(〜2026年3月31日):会社負担の上限 月額3,500円
  • 改正後(2026年4月1日〜):会社負担の上限 月額7,500円

物価上昇が続く昨今、3,500円という上限は現実の食事代と乖離していると長年指摘されてきました。今回の改正はその実態に合わせた見直しと言えます。

■ 経営者・人事担当者が確認すべきポイント

  • 現在の食事補助の内容が改正後の非課税条件を満たしているか確認する
  • 月額7,500円を超える会社負担がある場合は給与課税の対象となるため注意が必要
  • 2026年4月1日以後に支給する食事から新ルールが適用される(それ以前は旧ルールが継続)

【注意】非課税となるためには「50%以上の自己負担」と「月額7,500円以下の会社負担」の両方の条件を同時に満たす必要があります。どちらか一方だけでは非課税になりませんので、制度設計の際はご注意ください。

食事補助は従業員満足度や採用力にもつながる重要な福利厚生です。今回の改正を機に、自社の食事支給制度を見直してみてはいかがでしょうか。具体的な運用方法や給与計算への影響については、社会保険労務士や税理士にご相談されることをおすすめします。