- 企業名 サンビック株式会社
- 電話番号 052-561-3061
- 住所 愛知県名古屋市西区名西2丁目37-26
- URL https://sunbig.net/
「私たちの手が、この世界を支えている」。その誇りを胸に一つひとつ、ていねいに手作業でコードや部品をつないでいく。出来上がったワイヤーハーネスと呼ばれる集合体は、電気信号や動力を伝える言わば機械の「神経」「血管」だ。
ワイヤーハーネスの製造・販売を手がけるサンビック株式会社(本社・名古屋市西区)。『信頼』をモットーに掲げる北川裕樹(きたがわ ひろき)社長が、従業員たちの働く姿を優しく見つめる。
慌てなくていい、急がなくていい。確かな品質の積み重ねが信頼となっていく。名古屋から世界へ。サンビックのワイヤーハーネスがデジタル技術の発展を支えている。
ハーネス、ケーブルアッシー、配線、コード、ケーブル加工品…、さまざまな呼び名を持つワイヤーハーネス。「身近なところで言えば、自動車のエンジン周りにいくつものワイヤーハーネスが取り付けられています。その他にも冷蔵庫やテレビ、パソコンなどの電気機器内部には大抵使われていますよ」。ていねいにその用途を紹介する北川社長、サンビック社屋にはさまざまな長さ、太さ、色、形状のパーツが取り揃えられていた。
サンビックが主に手がけるのは工作機械の中に使われるワイヤーハーネス。独自の調達ルートから高品質のパーツを調達し、熟練した職人たちが丁寧に手作業で組み立てる。クライアントの要望に応じて細かい変更や修正にも応じる多品種少量生産が最大の強みだ。
北川社長は「大量生産はもちろんのこと、試作品一本からでも対応します」と笑顔を見せる。クライアントにとって、社会にとって、サンビックがなくてはならない存在になるために。一つひとつの依頼に真摯に向き合うことが経営方針の柱だ。

父・康夫さんが起こした会社を2017年に引き継いだ。品質にこだわった先代の良い部分を受け継ぎながらも、時代の変化とともに仕事のやり方やあり方を柔軟にシフトした。
「かつては昭和によくあるトップダウン型、上から言われたことをやるというのが社風でした。でもそれではこの変化の激しい時代についていけない。社長就任時、従業員やスタッフの皆さんへ自ら考え、行動することを目指してほしいと伝えました」
当初は現場からの反発の声も少なくなかったという。それでも北川社長を筆頭に、役員や幹部がていねいに従業員と接し続けることで少しずつ社内の空気感は変わっていった。
在籍するスタッフ約70名のうち、パート職員が50名を占めるサンビック。育児や家事と並行して働く女性パート職員も多い。彼女たちが働きやすい職場環境を作りたい。頭を抱えたその時、偶然再会した友人が工場のすぐ近くで託児所の運営をしていることを知り、サンビックとの提携を願い出た。友人の快諾を得て、福利厚生の中に「託児所完備(※現在は満員)」の文字が加わった。
細かい作業が多いワイヤーハーネスは、経験値が物を言う。先代の頃から現場を支えてきたベテランの力を活かそうと、定年を65歳に引き上げた。サンビックで働きたいと思う人の気持ちに寄り添うこと。北川社長のその思いは、従業員やスタッフの安定した定着率、そして製品の高品質化につながっている。

加速化する技術革新とともに、機器を支えるワイヤーハーネスの需要も日々高まっている。ハーネスに限らず、あらゆる製造現場で短期間に大量生産を可能とするオートメーション化が求められている。その一方で北川社長は人の手によるものづくりを大切にしている。
「私たちの仕事は、必ずしも最新のマシンを導入すれば売り上げがアップするというわけではない。複雑な図面を読み、様々なパーツの個性を理解し、正確につないでいくことが求められる。たくさん作っても使い物にならなければ意味がない。
確かな製品を提供するためには優秀な働き手が必要です。だからこそ彼らの働きやすさを第一に考えることが製品の品質向上につながっていく」
北川社長の穏やかな表情の奥からは、ものづくり、そして作り手への尊敬の念が伝わってくる。「私たちの手が、この世界を支えている」。その熱い思いは、ワイヤーハーネスをつなぐスタッフたちにも確実に伝わっている。
山本労務管理事務所との関係は?
「いつでも相談できる相手がいるという安心感がありますね」。同じ二代目社長として意気投合した北川社長と山本晃大所長。ビジネスの悩みから子育ての相談まで、今ではなんでも話せる間柄だ。
コロナ禍の際には、従業員やスタッフの働き方を。加えて近年複雑化するハラスメント問題の研修や、高齢化が進む働き手の雇用のあり方など多種多様な労務相談を引き受ける。
山本所長は「北川社長の従業員やパートスタッフに対してのきめ細かい対応が、良い職場環境につながっていますね」とサンビックの雇用へのあり方に共感する。
雇う側も、働く側も、どちらも幸せであること。それはサンビックと山本労務管理事務所が目指す「強みを活かし、お互いを尊重すること」へとつながっていくはずだ。

取材:株式会社ココロバレ カメラマン:後藤尚代
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