- 企業名 株式会社天野研磨工業所
- 電話番号 0562-93-6363
- 住所 愛知県豊明市新田町前原1-15
- URL http://www.amanokenma.co.jp
「これ、ゼロから作ったんです」ー。
自社キャラクターNOB-kenくんのフィギュアを手に天野司(あまの つかさ)社長は微笑む。機械製図(CAD)の技術はなかった。3Dプリンターの知識もなかった。すべて自ら学び、作り上げた。求められるのは変化の時代を生き抜く力。研磨・研削で高い技術を誇る天野研磨工業所(天研)だからこそ、さらなる高みを求めて自らを磨き続けたい。
天研が掲げるビジョンは『 “ ” fun at work 仕事を楽しむ 』。人生の大半は仕事の時間、人生を豊かにするには仕事をどう楽しむかが鍵を握る。空白の部分『“ ”』には社員それぞれの思いがあっていい。「楽しい」をもっと『楽しい』へと導くには、自ら考える力が必要だ。司社長は「難しく考えなくていい。遊ぶように考えて欲しい」とその思いを語った。

精密研磨の加工専業として創業して50年を超えた。祖父が起こした天研を四代目として司社長が引き継いだ。丸いものをより丸く、平らなものをより平に。確かな技術と豊かな経験を兼ね備えた職人たちが集い、常に研磨業界のトップランナーとして走ってきた。
ただその道のりは決して平坦ではなかった。時代の変化とともに求められた国際標準(ISO規格)への対応、リーマンショック、そして新型コロナウイルスによる社会変容…、現場には考える力が求められた。
「これからも社会は変わっていく。電気自動車の普及やAI技術の発達、高齢者の雇用に若者の働き方。確かな情報をしっかりとキャッチして社員たちに伝え、ともに考えています。その中でも我々作り手の本質を見失ってはいけない。品質や納期はもちろんのこと、クライアントと向き合うことを忘れてはならない」
その言葉に温和な司社長の顔がぎゅっと引き締まる。その思いは天研を支えてきた職人たちへの尊敬と信頼の証であり、天研の存在意義に他ならないからだ。

会社の成長とともに職人たちも歳を重ねた。幼い司少年を可愛がってくれた若手職人は熟練工へ。社長と社員、立場は変われど、今も皆が家族のような存在だ。美しいガラス張りが目を惹く社屋を超えると、たくさんの社員たちの写真が飾られている。その一枚一枚を見つめる司社長の顔に笑みがこぼれる。
「これは石垣島への慰安旅行かな。みんないい顔しているでしょ。今年の慰安旅行は宝塚へ行く予定です。コロナも明けてようやく再開できるようになりました。上は70歳、下は23歳、上が下を育て、下が上の刺激になる。いい関係性です」
天研では職人を育てる過程で一つの技術に特化することなく、多種多様な機械を扱い、幅広い技術を得る多能工の育成を掲げる。どのような依頼にも応える力こそ、求められる変化への対応力だ。熟練工の経験が若手へ、若手がもたらす新しい技術が熟練工へと伝わっていく。

技術革新の流れはますます加速する。ボタンひとつで簡単にものづくりが可能となる未来は近いかもしれない。将来、職人は不要となるのか…。極限のものづくりの世界には人だからできることがあることを司社長は熟知している。
「たとえば温度が一度上がると、加工に100分の1ミリの変化が出る。職人たちはその日の気温、湿度、機械の調子や材質の様子などあらゆる情報をもとに1000分の1ミリの変化まで感じるもの。やっぱり最後は人の手が必要なんです」
誇らしげにそう語る司社長の目線の先には、極限の世界を生きる職人たちの姿があった。天研だからできる。そう言われるようなワクワクする仕事を増やしたい。

山本労務管理事務所との関係は?
少子高齢化や技術革新、天研を取り巻く労働環境や社会環境は近年大きく変化した。就業規則の改訂や休暇制度の見直しなど、悩んだ時にいつも司社長を支えてくれたのが山本労務管理事務所の存在だった。
「直近だと確定拠出年金ですね。社員、そしてその家族を支える退職金ですが、日本の経済状況を考えると、目減りする可能性がある。社員のことを考えると、このままではいけないと感じました。悩んだ時に山本労務管理事務所に相談し、納得いく説明と提案をいただき社員たちに胸を張って提示することができました。
信頼する山本晃大所長とは労務の相談だけではなく、社会や企業のあり方など学びを深める学友でもあります。今こうして社員一人ひとりと向き合える組織作りができたのも山本所長との出会いがあってこそ」
会社と社会を豊かに。これからも天研は山本労務管理事務所とともに歩んでいきたい。

取材:株式会社ココロバレ カメラマン:後藤尚代
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