- 企業名 仏蘭西風洋菓子 シトロンヴェール
- 電話番号 0586-64-1656
- 住所 愛知県一宮市三条エグロ83
- URL https://www.citron-vert.jp/
その箱を開けると小さな幸せがあふれ出す。デコレーションケーキや可愛らしいアイシングクッキーたちが大切な人を祝福する。家族や友達、そして愛する人に囲まれながら、見て、食べて、楽しむ特製ケーキは「美味しい」の一言では表せない。例えるならば『小さな幸せ』ってきっとこんな味。
愛知県一宮市の仏蘭西風洋菓子店「シトロンヴェール」のオーナーシェフ、パティシエの加藤 浩嗣(かとう ひろし)さんは食べる人の笑顔を思い浮かべてケーキを作る。一つひとつていねいに、思いを込めて。ケーキの箱を開けた瞬間の笑顔が見たい。その願いが世界に一つだけの特別なケーキを創り出す。
「何よりも僕らパティシエやスタッフがケーキ作りを一番に楽しんでいる」。シトロンヴェールが生み出すケーキの魅力を加藤さんはそう語る。あちらこちらで笑顔がこぼれる店内がその証だ。ワクワクを源に、これからも小さな幸せを届けたい。
ヴィンテージ風の白い壁に淡い青色が可愛らしい店構え。扉を開けると、大きなショーケースの中から宝石のように色鮮やかなケーキたちが来客を出迎える。フリルドレスをまとったようにあでやかなその姿からは「どお?私たちかわいいでしょ」とケーキたちの声が聞こえてきそう。
「いらっしゃいませ」。笑顔が素敵なスタッフの中に、とびきり笑顔の加藤さんがいた。2000年に開店したシトロンヴェール。大人の女性が思わず「かわいい」と声をあげてしまうようなケーキ作りがコンセプト。数ある商品の中でも客の要望を叶える特注のホールケーキ作りに力を入れる。
長い時には1時間も細かいイラストやメッセージなどを客と担当パティシエは膝を突き合わせて打ち合わせするという。フルオーダーのケーキ作りは時間と労力、何よりも高い技術力を必要とする。お世辞にも大きな洋菓子店じゃない。それでも特注ホールケーキを手がけるのには加藤さんの思いがある。
「ホールケーキを真ん中に家族や大切な人が集まり、箱を開ける瞬間をワクワクしながら待っている。開けた瞬間の『わぁ!』って笑顔、それが私にとって小さな幸せがある景色なんです」

思い返せば、家族で集まりケーキを囲むようなことは一度もなかった。毛織物の工場で忙しく働く両親のもとで育った加藤さん。機械を相手に汗を流す父の背中を追いかけ、地元の工業高校へ進学した。将来について考え始めた二年生の頃、父を亡くした。
進路への希望を見出せないまま、家族を支えていくために卒業後は地元のパン工場に就職するつもりだった。その時、母の知人から「名古屋市内の洋菓子店で働かないか」との誘いが届いた。思い浮かんだのは、幼い頃に食べたバタークリームケーキの思い出だった。口の中を満たす優しい甘さを思い出し、自然と心が和んだ。暗闇の中に一筋の明かりが見えたような気がした。好きなもので食べていきたい。その思いを胸に名古屋へと向かった。
名古屋の老舗洋菓子店で6年、岐阜で名の知れたケーキ店にて9年、そして一宮へ戻り地元の洋菓子店で働くこと4年半、思い描くケーキを作るためパティシエとしての腕を磨き続けた。確かな技術を強みにシトロンヴェールをオープンするも、当初は苦戦したという。競合する他店との比較に虚しさを覚えた。
「独立の不安から大切なことを見失っていました。食べる人はもちろんのこと、一緒にテーブルを囲む人々のことも…。お菓子には人々を至福で満たしてくれる魔法のような力がある。私がかつてその力に救われたように、もっとケーキでたくさんの人を笑顔にしたい」
その思いをカタチにしたい。食べる人の夢を叶えるフルオーダーのホールケーキ作りへと舵を切った。

開業から20年を経て、今や地元では知らない人はいない、そして“無くてはならない”ケーキ屋としてシトロンヴェールは成長した。『箱を開けた瞬間の笑顔を思い浮かべて…』。加藤さんのその思いに共感する若いパティシエやスタッフが店に集うようになった。
「ここまでシトロンヴェールが大きくなれたのは、ともに働く仲間の存在があってこそです」。スタッフたちの働く姿に加藤さんは目を細める。心から楽しんで働いてほしい。シトロンヴェールが掲げるビジョンには他者の可能性、そして自身の可能性を十分に発揮できる風土の醸成が掲げられている。
「最近、またすごい才能をみつけちゃったんですよ。これ見てください」と加藤さんの声が弾む。指さす先には可愛らしいイラストが描かれたポップが飾られていた。アルバイトの女性が手がけたものだという。その人の持つ強みや魅力を見つけて伸ばすこと。それが今、加藤さんにとってのやりがいの一つだ。
「失敗してもいいからやってみて」と加藤さんはパティシエやスタッフの背中を押す。その言葉が可能性の扉を開く。ワクワクする心があってこそ。それがシトロンヴェールのケーキだから。

山本労務管理事務所との関係は?
シトロンヴェールと山本労務管理事務所の出会いはとあるマーケティングの勉強会。講師の中の一人として登壇した山本晃大所長の話に加藤さんは「ワクワクした」と笑みをこぼす。
「はじめはマーケティングの勉強会に社労士?と思いました。半信半疑で話を聞いているうちに山本さんの魅力にぐっと引き込まれていきました。
人に教えるということは並大抵のことじゃない。専門分野に関わる知識はもちろんのこと、時代の変化や社会の流れも踏まえていろいろとお話しする山本所長の姿に『すごい!』と感じました。労務関係はもちろんのこと、山本労務管理事務所はビジネスパートナーとして幅広い分野で相談できるところが強みですね」
加藤さんの思いもあり、シトロンヴェールでは多様な働き方を推奨している。専属のパティシエに加えてアルバイト・パートタイマーを含めて15人ほど雇用している。その中には小さな子どもを持つ子育て世代も少なくない。
加藤さんは「好きでお菓子作りの道を選んだ彼らのために働く場を作りたい」と、状況に応じて短時間勤務など柔軟な労務環境を取り入れている。複雑化する採用や労務管理に山本労務管理事務所のサポートは欠かせない存在だ。
食べる人の笑顔のために、作る人の笑顔を守る。シトロンヴェールが目指す「小さな幸せ」をこれからも届けるために。

取材:株式会社ココロバレ カメラマン:後藤尚代
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